「いきもの大図鑑」は、バンダイのガシャポンが展開する生き物フィギュアシリーズだ。1回500円という、ガチャとしては高めの価格設定にもかかわらず、発売のたびに話題になり、売り切れが続出する。理由は単純で、この価格でしか実現できない造形と可動があるからだ。
そしてこのシリーズ、実は「だんごむし」という名前から始まっている。今回はその歴史から現行の全ラインナップまで、いきもの大図鑑のすべてを整理した。
「だんごむし」から「いきもの大図鑑」へ
ラインナップはほぼダンゴムシのみ。丸まる・伸びるという可動を、カプセルトイで完全再現するという一点に振り切った商品だった。この時点で「1回500円」という強気の価格設定がすでに存在している。
リクガメ2種が発売され、ダンゴムシ以外の生き物が本格参入。ここからシリーズ名が現在の「いきもの大図鑑」へと改称された。1種類の虫を極めるシリーズから、あらゆる生き物を扱う図鑑へ——コンセプトの拡張が起きた瞬間だ。
ディスプレイモデルに特化した上位ライン「アドバンス」が登場。いきもの大図鑑の売りの一つであった可動を捨てた代わりに、造形や彩色がより本物の生き物に近いものになった。サイズも大幅アップ。可動か、造形か——という二択を、シリーズ内で両立させる構造ができた。
デフォルメ版「レプティ」シリーズがサイズアップ・可動大幅強化されて「レプティクス」に進化。恐竜シリーズは全4種、サイズ約110〜140mm、価格1,500円という、もはやガチャの枠を超えた仕様で登場した。
現行ライン、全6種類を解説
いきもの大図鑑は今や複数のラインに枝分かれしている。それぞれ狙いも価格も違うので、整理しておくと選びやすい。
シリーズの中核。生物をリアルに再現したスケール可動フィギュアで、部位によって異なるプラスチック素材を使用することで、見た目だけでなく感触や硬さまでしっかり再現されているのが最大の特徴。カブトムシ、クワガタ、セミ、水生昆虫、カメ、カエルなど、扱う生き物の幅は非常に広い。
可動を犠牲にして造形・彩色・サイズを極限まで追求したディスプレイ特化ライン。2022年8月スタート。ディスプレイスタンドや樹皮台座がセットになった商品も展開されており、「飾る」ことを前提に設計されている。
特別なカラーバリエーションや特殊仕様を展開する最上位ライン。マンディブラリスフタマタクワガタのブラック/レッドカラー、ヤシガニのパープルカラーなど、実在する個体差や色彩変異を再現したり、コレクター向けの特別仕様を提供したりする。
爬虫類・恐竜をかわいくデフォルメしたライン。リアル路線一辺倒だったシリーズに「かわいさ」の軸を持ち込んだ。2026年4月には上位版「レプティクス」が誕生し、ティラノサウルスは全長約140mmのビッグサイズ、首・脚・顎など全身が可動する仕様に進化した。
「いきもの大図鑑に新たにソフビコレクションが登場!第一弾はかわいくディフォルメしたレオパとクレスをとっても大きなサイズにしてお届け」——プラスチックではなくソフトビニール素材を採用した新機軸。手触りが柔らかく、大きめサイズで展開される。
生き物を指に巻きつけて遊べるという、機能を持たせたライン。ツノガエル、アメフクラガエル、バジェットガエル、レオパードゲッコーなど、巻きつけたときにかわいく見える生き物が選ばれている。
2026年夏の注目商品
世界最大級のゾウカブトの一種アクティオンゾウカブトを迫力あるサイズで再現。ケンタウルスオオカブトやオオツノメンガタカブトといった個性豊かな角を持つカブトムシのほか、鮮やかな色彩が魅力のシロヘリミドリツノカナブンなどをラインナップ。夏の風物詩となった「かぶとむし」シリーズも、ついに11弾目。
アドバンスラインの最新作。ゲンゴロウという、水中を泳ぐ姿が独特な昆虫を、可動を排した精密造形で再現する。ディスプレイスタンド&止まり木セット版も同時展開されており、飾ることを前提とした設計になっている。
「人気のレプティ恐竜シリーズがサイズアップし、可動箇所も大幅にパワーアップ!レプティのDX進化系 レプティクスが新しく誕生です」。ティラノサウルスは全長約140mm。首、脚、顎など全身が可動し、縄張り争いをしたり、捕食したりと、恐竜たちの生き生きとした姿を再現できる。
- 複数素材の使い分け:硬い外骨格、しなやかな脚、透明な翅——部位ごとに異なるプラスチック素材を使用し、感触と硬さを再現している。
- スケール可動:単に関節が動くのではなく、実際の生き物の動きを再現する可動設計。ダンゴムシが丸まる、クワガタの顎が開く、恐竜が捕食姿勢をとる。
- 彩色の精度:タマムシの構造色、カブトムシの上翅の質感、カエルの模様——生き物ごとの色の出し方を個別に設計している。
- 付属パーツ:樹皮台座、止まり木、ディスプレイスタンドなど、生き物を「その環境ごと」再現するための付属品が用意されている。
開発現場のリアル——カミキリムシの触角問題
バンダイの公式ブログには「6月4日は虫の日です」というタイトルの記事が存在する。虫の日に合わせて開発中のアイテムを公開し、その後の進捗まで報告している。ハンミョウの開発報告、ショウリョウバッタの彩色、フトアゴヒゲトカゲの開発報告——読んでいると、企画担当者が本気で虫と生き物が好きなことが伝わってくる。
ガシャポンエキスポやガシャポン文化祭では、猫や狼などの哺乳類、リュウジンオオムカデといった開発中アイテムも展示されているという。いきもの大図鑑はまだまだ広がる。
どこで買えるか
全国のガシャポン設置店舗、ガシャポンバンダイオフィシャルショップ、カプセルトイ専門店で展開。人気シリーズのため、発売週に完売する店舗も多い。ガシャポン公式サイトの「ガシャポンどこ?」機能で在庫状況を確認できるほか、ナムコパークス オンラインストアでも予約・購入が可能だ。
アドバンスやレプティクスなど1,500円帯の商品は「ガシャポンオンライン」での販売が中心になるケースもある。狙っている商品がある場合は、発売前に販売形態を確認しておくのが確実だ。
📎 参考情報・出典
- ガシャポンオフィシャルサイト いきもの大図鑑
https://gashapon.jp/dangomushi/ - ガシャポン公式ブログ「まだまだ新しい生き物開発中です。」
https://gashapon.jp/blog/?p=14543 - 電撃ホビーウェブ「ガシャポン『いきもの大図鑑 かぶとむし11』」(2026年7月)
https://hobby.dengeki.com/news/3077340/ - 電撃ホビーウェブ「『レプティ恐竜』シリーズが『レプティクス』にDX進化」(2026年4月)
https://hobby.dengeki.com/news/2963899/ - バンダイ商品情報「いきもの大図鑑レプティクス 恐竜」
https://www.bandai.co.jp/catalog/item.php?jan_cd=4582769941955000 - ピクシブ百科事典「いきもの大図鑑」
https://dic.pixiv.net/a/いきもの大図鑑 - ナムコパークス オンラインストア「いきもの大図鑑」検索結果
https://parks2.bandainamco-am.co.jp/
